penguin-nack’s diary

「春の祭典」など個人的に好きな音楽を気ままに綴っています。

春の祭典79 マルケヴィッチ1

今日の1枚。「春の祭典」イーゴル·マルケヴィッチ指揮·フィルハーモニア管弦楽団(1951年録音。大地礼賛16分48秒、いけにえ17分47秒、計34分35秒)
マルケヴィッチ39歳の録音。モノラル録音ではあるが、迫力は充分伝わってくる。
マルケヴィッチの「春の祭典」のCD は手元にあるだけで6枚と最多である。どれだけ彼が「春の祭典」に思い入れがあるかがわかる。それもそのはずで、若い頃、ロシアの芸術プロデューサーであり、「春の祭典」のプロデューサーでもある、ディアギレフに認められ、バレエ音楽を委嘱されたことがある。さらに、「春の祭典」の振付け師、ニジンスキーの娘キュラと結婚している。そういう経緯もあり、若い頃、「春の祭典」を細部に至るまで徹底的に研究し、自分のものにしたという。1950年代前半でこれだけの完成度を誇る演奏は他にはない。この曲への理解力だけでなく、再現力·統率力も優れており、見事な演奏を繰り広げている。マルケヴィッチがいかに凄いかを知る貴重な資料でもある。
ちなみに、このCD は1959年、フィルハーモニア管弦楽団とのステレオ録音のセッションもおさめられており、大変お買い得である。